第29章 1 years later②
不安なんて消し飛ぶくらい、寧ろ余計な事なんて考えられないくらいに私は及川さんに愛されていった・・・
さっきの続きをするように深く口付けを交わすと、舌が絡み合いお互いの唾液が混ざりあって口の端からこぼれていく。
「ふ・・・ぁ・・・っ」
薄らと目を開くと、長いまつ毛を伏せている及川さんの顔がすぐ目の前にある。
ちゅうっと舌を吸い上げられるとぞくぞくと背中から痺れていく感覚を覚える。
私の全てを奪われてしまいそうなキスの上手さに・・・
彼のシャツを掴んでいた手がだんだんと力を失っていく。
やがて深く長いキスが終わり・・・及川さんは唇を離した。
「・・・平気?」
少し乱れてたのか、前髪を及川さんの綺麗な指が梳く。
その手つきが心地よくて、うっとりとしてしまう。
「うん、だいじょうぶ・・・」
その手を取り、自分の手と重ね合わせる。
きゅっと力を込めて握ると、及川さんが指を絡ませてきた。
お互いに微笑み合うと、
繋がったところから及川さんの気持ちが伝わってくる気がした。
好き・・・大好きだよ・・・
私の気持ち、ぜんぶあげたい。
あなたのことが好きだよ。
空いた手で及川さんが私の服をまくりあげる。
さっき外されたブラジャーも押し上げて、外気に晒された膨らみに触れた・・・
「ぁ・・・」
優しく揉み上げる手つきに、自然と声が漏れる。
時々及川さんの爪が真ん中の突起を掠める度に、ぴくんと肩が震える。
「ん、・・・ん・・・ぁっ」
及川さんの顔が胸の位置まで下がると、熱い吐息を乳首に吹きかけ、ぱくんとそれを口の中に含まれた。
ちゅっと吸い上げられたり、舌先で転がされたり・・・
「ふっ・・・ぁ・・・ぁ・・・ん」
手と、舌で、2つの快楽をそれぞれ与えられる私は自然と声が漏れていて・・・及川さんは顔を上げるとにやりと私を見上げた。
「声、漏れてる・・・」
「ひゃっ、ん・・・!」
さっきより強く吸い上げられて私は声が上擦る。
恥ずかしくて手の甲で口元を抑えたいのに、及川さんの体が私の右手を押さえ、首の後ろから回った及川さんの左手が私の左手を掴むから・・・隠す術もなくはしたなく声が漏れた。
「ん、ぁ・・・ぁ・・・っ」
「・・・かわい」