第26章 Winter memory⑦
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家に帰ると、及川さんはまだ帰ってなかった。今日は送別会って言ってたもんね・・・
叔母さんは夜勤で、明日空港で直接待ち合わせして一緒に及川さんのことを見送る予定だ。
荷解きをして、お風呂に入って、簡単にご飯を済ませる。
彼の匂いのする家の中、ひとりぼっちが寂しくて、私は自室へと入った。
そして布団へ潜り込み、ふと携帯の写真フォルダを開いた。
あ、これ・・・叔母さんの誕生日に撮った写真だ。
これは夢の国に行った時にお城で撮った写真・・・
このフォルダには彼との写真も沢山あるんだよね・・・
写真を見返す度に彼との思い出が蘇ってくる。