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おかえり〜I'm home〜(R18)

第23章 Winter memory④





《岩泉side 》



ーーー・・・


今日は元旦。生徒を連れて地元の神社に参拝しに来ていたら、何か見知った二人組がはしゃいでた。

声をかけてみたら案の定、アホ川とその従姉妹、りおだった。

「い、岩泉さん!?」

りおは驚いた様子でこっちを見てる。

「あら、岩ちゃんじゃんっ!あけおめことよろ〜」

及川は相変わらずヘラヘラした表情でこっちに向かってくる。ムカつくから顔面掴んでやると、ぎゃっと小物みたいな悲鳴を漏らした。

「新年早々酷いよ岩ちゃん!今年はもうちょっと俺に優しく接してよね!」

「新年早々うるせぇ、及川。てめぇはそのヘラヘラした顔どうにかしろ」

「あけましておめでとうございます。岩泉さんも参拝ですか?」

ちょこちょこと寄ってくるりお。相変わらずちっこいな。
普段男子高校生ばっか見てるからか、こいつは余計に小さく見えた。
初対面の頃は俺にビビってたのはわかるが、今は慣れてきたみたいで普通に笑って話してくれる。

「青城が春高に出場するから、それの必勝祈願も兼ねて、な」

「え、春高!?春高って、春の高校バレーって言う、全国大会の事ですよね!?」

目を丸くさせて驚くりお。なんだ、及川には言ってたのにりおに言ってなかったのかよ。ちらっと及川を見ると、
あ、言うの忘れてたかも〜って感じの顔をして俺から目を逸らしている。

「ああ。今年のチームが初出場だからな。神頼みって訳じゃねぇけど、地元の神社参拝して、いいゲン担ぎ出来たらなって思ってな」

「すっご〜い!ホントに凄いです!いつから何ですか?」

「明日、ここを発って東京へ行く。それから東京で数日練習したら、本戦だな」

俺の言葉を、目をキラキラさせて聞いているりお。
インハイ予選にも来てくれたし、本線前に練習にも来てくれた、
ただただうちのチームを応援してくれる良い奴だなぁって心底思う。

本気で、及川には勿体ねぇ。

「本当に凄いです!私、東京には行けないんですけど、ここから応援してるんで、本当頑張って下さい!」

「ああ、ありがとうな」

「ちょっとりお〜?後輩の応援もいいけど、及川さんとこのチームの応援もしてくれる?俺たち再来週からリーグ再開するんだから」


唇を尖らせた及川がオレら間に割って入った。


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