第22章 Winter memory③
及川さんたちも、それぞれクリスマス仕様にラッピングされた袋をワラワラとテーブルの上に置いた。
「じゃあジングルベル流すから、その間プレゼント回してってよ〜。曲が終わったらそん時手元にあんのが自分のプレゼントだからね」
なんだかドキドキする!何が当たるんだろう。
花巻さんの結構大きいなぁ、岩泉さんのは、なんだろう大分小さいし、薄い。及川さんと松川さんのは、私と同じくらいかぁ。
わくわくするなぁ・・・
「じゃあ行くよ〜ミュージック、スタート!」
皆でテーブルを囲んで、ジングルベルを歌いながらプレゼントを回していく。
「ジングルベ〜ル!ジングルベ〜ル!すっずが〜なる〜!」
「及川音痴なんだからでけぇ声で歌うな、気が散る」
「俺音痴じゃないよ!?」
「ほらほら、プレゼント詰まっちまってんぞ、早く回してけ〜」
プレゼント交換でもぎゃあぎゃあと騒ぎながら回していく。
岩泉さんの、花巻さんの、松川さんの、及川さんの・・・次々と回ってくるプレゼント。
最終的に私の手元に止まったのは・・・
「ストーップ!!」
ピタッと五人の手がそれぞれのプレゼントを掴む。
「及川のだ」
「げ、俺松っつんのだし!」
「花巻のが来たな」
「おっし、りおのプレゼントGET」
「あ、私、岩泉さんのだ・・・」
及川さんは松川さんのプレゼント
岩泉さんは花巻さんのプレゼント
花巻さんは私のプレゼント
松川さんは及川さんのプレゼント
私は岩泉さんのプレゼントがそれぞれの手元に渡った。
「よし、早速順番に開けてみっか〜、まず俺からな」
そう言って花巻さんは私の用意したプレゼントのラッピングを解いた。ああ〜恥ずかしい!そして、ごめんなさーい!
「お?なんだ?これあれじゃねーか、あのチャリチョコに出てくるウォ〇カチョコ!それに他にも菓子いっぱいだなぁ!」
花巻さんの手からは次々とチョコやグミ、キャラメルなどのお菓子が出てくる。勿論、ウォン〇チョコも。
そう、私のプレゼントはお菓子の詰め合わせ。
2000円分だから結構な量のお菓子が出てきた。
「りおのプレゼントか!流石女子!ありがとな!!」
花巻さんはにっと歯を出して笑ってくれた。
「いえいえっ、すみません・・・」
「なんで謝ってんだよ。次、俺行くぞ」