第19章 Autumn memory⑤
私がぎこちなくしてても、
しょうがないって思うんだけど、なぁ・・・
及川さんはいつもの及川さんだから、
なんだか、拍子抜けしちゃう。
というか、どれだけお腹空いてたのかな。あっという間にひと皿平らげた及川さんに目を見開く。
「あ〜美味い!ほんと美味い!」
「そりゃあ良かった、です・・・」
「ありがと。てか、りおは食べないの?」
及川さんはテーブルの上にある残り2皿のオムライスを指した。
1つは夜勤頑張ってる叔母さん用、もう1つは私用だけど・・・
なんだか色々考えちゃっては食欲が湧かなかった。
「もし良かったら、私の分も食べていいよ」
「マジ?やったー!いただきまーす!」
及川さんはルンルン気分で私のオムライスも口に入れていく。
私はその様子をじっと見つめていたーーー・・・