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おかえり〜I'm home〜(R18)

第19章 Autumn memory⑤





ーーー・・・


(あぁやって普通に送り出したけど・・・良かったのかなぁ)

ケチャップライスを炒めながら私は考えていた。

こないだの夏・・・及川さんがあんなに苦しそうな顔をしていたのを思い出して、今でも、またあの時のような顔をしていないか気になっていた。

(やっぱり私、ついて行くべきだった?いやいやそしたら、余計話こじらせちゃうし・・・うーん)


でも、行ってきます、そう言って出ていった時の及川さんの表情は、暗くなんてなかった。
本当に一歩踏み出すつもりで、行ったんだと思う。

及川さんが今日まで一日足りとも、奥さんのことを忘れたことなんてなかっただろうな。時々、切なそうな顔していたし・・・

口には出してなかったけど、きっと体のことも心配してたんだと思う。そうだよね、だって・・・自分のパートナーだった人だもん。

嫌いになんてなれないよね・・・


スマホを手に取って、昨日夢の国で女の子達に撮ってもらった及川さんとのツーショットの写真を見返す。


「・・・ふぅ・・・・・・」

私は・・・及川さんにとって、一体どんな存在なんだろう。

ただの居候、従姉妹のままなのかな・・・

これで奥さんと会って、やっぱり戻りましょうって話を持ちかけられていたりしたら・・・?
及川さんはどうするつもりだろう・・・

(あぁ嫌だ嫌だ!こんな事考えてる私が1番いやだ!)

ぶんぶんと、邪念を払う。

(今は・・・待つしかないよね・・・)

やっと踏み出せた及川さんの事を・・・
信じて待つしかない。


(帰ってきたら・・・うんっと唸るくらい美味しいご飯、食べさせてあげよう!)


そうして私は、気合を入れ直してキッチンに立ったーーー・・・






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