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おかえり〜I'm home〜(R18)

第15章 Autumn memory①





「なんだ。めちゃくちゃ簡単な解決法じゃん」

さっきまで悩んでいたのが嘘みたいに心が晴れていく。

「だから言ってるだろ、お前はアホ川だって」

「くぅ〜っ、こんな単純なことなのに、俺って盲目・・・!」

「ま、そろそろお前も認めろよって事だろ」

「へ?」

「モヤッとするくらい、りおの事を知りたいって思うくらい・・・今のあいつのこと、どう思ってんのか、って事だ」


それだけスパッと言い切ると、岩ちゃんは冷蔵庫へと歩いていった・・・。

・・・・・・・・・

「ちょ、その言い捨てはずるいよ岩ちゃ〜ん」

「うるせ。引っかかってるもん取れたんなら、さっさと家帰れ、あいつが待ってんだろ」

「・・・はぁ、分かったよ。ありがとね、色々心配かけて」

「別にお前が暴走しなけりゃ、俺はどうでもいい」

「はは、そう言う岩ちゃんに愛されて、俺幸せ!」

「うるせぇ、くせぇ。早く帰れ」

「酷いよ岩ちゃん!」





ーーー・・・



本来の買い物を済ませ、家につく頃には辺りは真っ暗になっていた。

やっぱり夜は冷えるようになったなぁ。あと1ヶ月もすれば、もっと日が暮れんのも早くなるし・・・

そんなこと思いながら俺は、玄関を開けた。
リビングに明かりが灯っていて、美味しそうな味噌汁の匂いがした。

あいつ、夜ご飯作ってんな・・・
休んどきなって言ったのに・・・


「おかえり〜」

「ただいまー」


案の定、キッチンにはエプロン姿でおたまを片手に立つりおの姿があった。ため息をつく。

「お前、俺の話聞いてなかったの?休んどきなって言ったよね?」

「う、うん、聞いてたけど・・・ごめん。何か何もしてないと、申し訳なくて・・・」

困ったように目を伏せるりお。そんなりおの元に近づいてその顎を指先ですくった。

「晩御飯、作ってくれんのは有難いけど」

「・・・・・・」

「こんな足して・・・バランス崩して味噌汁ぶっかけて火傷したらどうすんの」

すっと、おたまをりおの手から外す。

「あ・・・」

「だめ」

おたまを視線で追ったりおの頬を、むにっと掴む。

「お前の仕事は、まず安静にして足治すこと。他のことはしなくていいから」

「でも」

「これ以上ワルイコトしたら、その口塞ぐけど?」


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