第15章 Autumn memory①
「そうだ、りお、折角宮城に来たんだから、あれ食べたか?ずんだ餅!あれ、好きだったろ?」
「あ、はい!食べましたよ!よく覚えてますね!」
「ははは、俺が帰省する度にお土産で頼みに来てたからな、流石に忘れてないよ」
凄い大地さん。そんな事まで覚えてるんだ・・・
そう思っていると、隣で及川さんが吹き出した。
「お前学生の頃から食い気あったの」
「い、いいじゃない、ずんだ餅美味しいんだから!」
かぁぁっと顔が赤くなる。
でも、確かに毎回大地さんが帰省する時には、ずんだ餅お願いします!って頼み込んでたなぁ。
因みに宮城に引っ越してきて、最初に買ったのがずんだ餅だった。それくらい大好きなお菓子だった。
「こっちに来たから、毎日食べ放題だな」
「さ、流石に毎日だと太っちゃいますよ」
「そうか?お前痩せっぽちなんだからもっと食べて大きくなりなさいよ」
「ふふ、そんな事言ってくれる人、大地さんだけですよ」
大地さんと話してると、まるで学生時代に戻ったみたいな感覚になったーーー・・・