第13章 summer memory⑧
ーーー・・・
その日の練習終わり。
体育館に備え付けてあるシャワールームで軽く汗を流してから、俺はロッカーでスマホを見た。
するとりおからのメッセージが一件。
りおからメッセージが来る時の内容は2パターンある。
"帰りに〇〇買ってきて!"という買い出しの内容のパターンか、
"私の〇〇勝手に持っていってるでしょっ!"という若干怒っている内容の2パターンだ。
2つ目のパターンは、俺がりおのワックスを持っていったり、チームのミーティングの時に、りおのお気に入りのボールペンを持っていくと決まってそのメッセージが入ってる。
でも、今日はそのどちらでもなかった。
"PM7:00に、昔幼馴染と一緒に遊んだ公園に集合!"
・・・なにこれ。目が点になる。
確実に何か企てるよね。
幼馴染・・・
岩ちゃんと昔遊んだ公園とか、あっこしかないじゃん。
ふるさと公園。それに、7時とか・・・
一応、岩ちゃんに電話をかけてみる。
TRRRRR・・・発信音が延々と続いている。まだ部活中か。ってことは、りおは岩ちゃんと一緒じゃなさそうだね。母さんも普通に日勤だろうし・・・。
・・・はぁ。ため息が漏れる。
1人でどこいんだよ。
スマホの画面右上の時計を見やると、6時15分をさそうとしている。
(なーに考えてっかわかんないけど・・・とりあえず迎えに行かなきゃね)
そう思いながら、練習着の入ったカバンを背負って、ロッカールームを後にしたーーー・・・