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おかえり〜I'm home〜(R18)

第11章 summer memory⑥





「???」

指さされた私は何のことかさっぱり分からず及川さんを見上げる。

「とりあえずインターハイ開幕までの3日間なら、練習終わりに青城に行って、練習相手はやってあげれるけど、その間に栄養補給は大事だよね?わかるよね?だから、俺の弁当をりお、作って」

「え、私が?」

「そ。どうせ・・・っいた!まだ何も言ってないじゃんか!」

「"どうせ暇でしょ"って言うつもりだったでしょ、もうお見通しよ!」

及川さんが横腹に手刀すると、ぐうっと痛がる及川さん。
もう、彼の次に言うことなんてすぐにわかってしまっている自分がいた。

「ま、本当に暇だし、いいけど・・・」

「ハァイ、じゃあ祝日の金曜日からの3日間頼むね〜」

ポンポンと私の頭に手を置いた。

「ところで、キャリーケースなんて下ろしてきてどうすんの?」

及川さんはリビングの隅においてあるキャリーケースを指さした。

「ほら、言ったじゃない。明日、新人研究発表会で本社の東京へ出張に行くって」

「え〜何それぜーんぜん聞いてないんですけど」

「言ったわよ。またスマホのゲームしてて聞いてなかったんでしょ・・・・・・兎に角、明日は私いなくて明後日の夜に帰ってくるからね!」

留守番よろしく、と言って再び床ふきに精を出す。
はいはい、と及川さんの返事を背中で聞きながら・・・。


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