• テキストサイズ

水と太陽と【梶裕貴】

第2章 お邪魔します





「えっちゃん!」


「ひろちゃん!」



初めて見た「ひろちゃん」と呼ばれる女性は、母より幾分か年上のはずなのにとても綺麗で驚いた。



するとひろちゃんさんがこちらを向いた。


「あなたが夢芽ちゃんね。」


「あ、よろしくお願いしますっ!」




「やだ。えっちゃんに似て可愛いじゃない。前会ったときはあーんなちいさかったのにねぇ」


「なに言ってるの、裕貴くんもかっこいいし活躍しててすごいじゃない!」



「やぁだ〜!」と、おばさまトークを繰り広げるふたり。


私は一歩引いて「あはは…」と苦笑いするしかできなかった。



「ささ、遅れちゃう。裕貴も待ってるはずよ。行きましょ!」



久しぶりだからか盛り上がる2人の少し後ろをついていく。



いやまって、不安が増すばっかりなんだけど…



はぁ、とひとつ息を吐き、ラスクの入ったひまわりの袋を握りしめた。

/ 37ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp