第2章 少年の目的
「ゔお゛ぉ゛い、いつまで逃げる気だぁ!?」
「ひいいっ」
「腰抜けが!!」
「わ! うわあああ!!」
絶体絶命。
……そう思われた最中、ブゥゥンと風を切る音の後爆発。
「ぐっ」
煙ともに相手を撒き、ブーメラン使いの少年が少し離れたところへツナを避難させた。
「ハァハァ……」
「あ……ありがと……」
「ハァハァ……」
「き……君! 大丈夫なの?」
「拙者はバジルといいます。親方様に頼まれて沢田殿にあるものを届けにきたのです」
「は? オレに?
……つーか親方様って……」
「ハァハァ……これです」
「?」
少年―――――バジルは黒い小箱をツナに差し出し、中身を見せた。
「なに……コレ……!?」
「何かはリボーンさんが知ってます」
「えっ、君リボーンを知ってんの?」
「リボーンさんはわけあって戦えません。これを持って逃げてください」
「!! ちょっ、急にそんなこと言われても」
「ゔお゛ぉい」
劈くようなデカイ声が二人の体を揺らした。煙があけるとともにヤツがまた姿を現した。
「そぉいうことかぁ。こいつは見逃せねぇ一大事じゃねーかぁ。
貴様らをかっさばいてからそいつは持ち帰らねぇとなぁ」
「くそ」
「ひいいいっなんなの~~!! どーしよー!!」
「…………やべぇな」