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COLORS【気象系BL】

第1章 真逆〈O×S〉


~O.






この世界には2種類の世界がある。
一つは、人を救う側の世界。
もうひとつは、命を奪う側の世界。
この世界は上手くできている。決して上記の
2種世界が交わることの無い様に、上手く采配
してある。
その中間としてあるのが、平和な日常を送る人達
オレ達は、その中間線を超えぬようにギリギリの
所にいる。
一歩間違えて線を越えれば、光は闇に染まるし、
闇は光に大きな損害を与えかねない。
そうならない様にするのが、オレの役目だ。
ぼんやりと、空に光る月を見上げながら考える
今は昔、もう居ない親に言われた事だ。

「…はぁ〜、いってぇ、」
闇に染まりかけた室外機に凭れながら呟く。
行き過ぎた喧嘩に巻き込まれて負ってしまった
腕の傷を抑えながら、これからの事を考える
言った通り、線を越えようとする者には制裁を。
越えないようお灸をすえるのがオレの役目
なのは良いんだけど、さすがに丸腰じゃ
きつかったみたい、
向けられた銃口を避けれなく、腕をやられた
絶えず流れる血をふわふわ見てたら、
段々意識が遠のく様な感覚に襲われた。
その時、僅かに灯る月の光に影が落とされた。

「ちょ、大丈夫ですか、!?」
慌てた様に近づいて来たそいつは、フラットに
スーツを着こなした、ただのイケメンだった
「ん〜、大丈夫」
力なく言えば、傷を抑えてた手を掴まれた
「怪我してるじゃないですか!大丈夫っていいません!」
手につく血に驚きもせずハンカチで拭き、持っていた
鞄の中から、医療関係の物をとりだした。
「出血量が酷いので、少し貧血になっているの
かもしれません、横になれますか?」
丁寧にオレの服を脱がしながら器用に包帯を
操る様をみてすぐにわかった。
「オレついてる〜、医者に発見されるって」

「うわぁ…、これは治るまで暫くかかりますね、」
せっせと、患部を治療しながらいきいきと
声を発するそいつ。
何だか、不思議な出会いをした様だ。
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