第1章 始まりは青
取り敢えず、シゲは
マー〇に乗って帰って行った
美人だとこういった事が
日常茶飯事で
下手に邪険に扱うと
ストーカー化したり
逆恨みしたりされるから
いつも外面の良い
才色兼備な自分を作る
まぁその方がいい男も
寄って来やすいし
仕事での客受けもいいし
私から媚を売らなくても
勝手に相手が媚売ってくるから
楽チン
……って言うか
シゲにバースデーイベントの事
伝えてなかった!!!
私は慌ててバックの中にある
スマホを取り出し
電話帳の中から
シゲの名前を探す
機械的な発信音の後
運転をしているはずのシゲは
意外と早く電話に出た
「もしもし、シゲ君?
さっき言いそびれちゃったけど
私、今日誕生日なの
少しだけお店に顔を出してくれると
嬉しいな!」
[え?え?ホントに?!
もちろん行くよ!
今日の今日でプレゼントは
用意出来ないから
替わりにが好きな
シャンパンでお祝いしよう!]
テンションが上がった様子の
シゲの声に
つい口角が上がってしまう
……鴨ゲット
タワーも3個は確定してるし
もちろんお店の前には
私の名前が入った
スタンドフラワーが
ズラリと並んでいる
今日のこの為に
どれだけ頑張って来たことやら……