第8章 視線と声
秋也は指を動かしながら、有の口元に耳を近づけた。
「ふぁ…あっ、あ…、きも、ち、いぃ…」
熱い吐息と喘ぎ声が秋也の耳を責める。
有の声に犯されてる。
秋也はゾクリと体を震わせた。下半身に血が集まるのを感じる。固く立ったそこから先走りがにじみ出て、限界を主張する。
己の昂ぶりをぶつけるように、指を激しく動かした。
じゅぽじゅぽいう水音までが秋也を刺激する。
「あっ、そこ、アッアッ、ダメ、あっ」
「有…イキそうか?」
「あっ、んんっ、い、イく、イく、んっ」
有は真っ赤な顔で秋也を見つめた。
初めて見る有の淫猥な顔、切羽詰まったような声。秋也も強く興奮を覚えた。
「いいぞ有…イけよ!!」
どこを触れば有の声が高まるか、もう秋也にはわかっている。何度も何度も、執拗にそこを攻撃した。
「ふぁっ、うっ!あっアッ……うーーーーっ………!」
快感が脳天を貫く。
有は体を弓なりに反らし、全身を強張らせた。
「ハァ…んん…」
荒い息をしながら倒れ込んだ。彼女が果てたことを確認し、秋也も指を引き抜いた。
濃い粘液が、べっとりと指中に絡みついている。
秋也は熱い目でそれを眺めると、指を口の中に突っ込み、有の体液を味わった。
液を出した本人は肩で息をしながら、ジッとその光景を見つめる。
ぢゅぽんっと指を口から抜くと、
「有の味、美味しいぞ」
と秋也は笑った。