第150章 転がるケーキ
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奥様方で賑わうスーパーは戦場だ
私はケーキが崩れぬ様に懸命に身をかわしながら食材をゲットした
あとはコンビニでチキンとローストビーフ………
両手一杯の荷物をガサガサ鳴らしながらコンビニに向かい遂に全てをコンプリートした
しかしミッションは作り上げる迄終わらない
彼の帰宅が19時ならば其れまでに………
(………そもそも今何時や………?)
信号待ちの合間
鞄から取り出したスマホは彼の名前を表示して震えていた
「もしもし!」
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「もしもし沙夜子、今何処?」
「………コンビニ前の交差点ですけど………」
「俺もう直帰る」
「……え……?」
「自分の世界に帰るんだよ。今部屋に居るけど既にゲートが開いてる」
「………え…………」
「色々世話に成ったね」
「………うそ………!待って!!まだ………」
「………限界まで待ってるよ」
頭が真っ白に成った