第138章 水族館に行こう
約一億年も姿を変えていないなんて言われている姿はゾクゾクと鳥肌が立つ様な気持ち悪さがあり怖いもの見たさで夢中に成る
彼も生きた化石なんて言われる魚に興味がある様で繁々と眺めていて
「イルミさん。この水槽で泳げますか……」
ふと頭を過った事を口にしてみた
「泳ぎたくは無い」
「………私無理……めっちゃ怖い」
「……考えなきゃ良いじゃん」
「………泳いだら一億円貰えるんです。どうします。」
「依頼なら泳ぐけど仕事じゃないなら泳がない。」
「えー!一億ですよ!」
「どう見ても水が衛生的じゃ無い。」
「え、そこですか?ピラルクは?怖くないですか」
「別に。魚でしょ。」
「うわぁ……まじか………。」
「……沙夜子は泳ぐの?」
「一億でしょ………震えながら泳ぐ。」
「怯えなくても誰もそんな下らない事に金は出さないだろうよ」
「……うー……想像だけで鳥肌です」
「……想像しなきゃ良いじゃん」
私達はピラルクの水槽前で意外な盛り上がりを見せ、その後もピラニアの水槽前でもしも話を繰り広げた
そして不意に現れたのほほんとしたカピバラと彼のツーショットを撮り次いで見えて来たのは南極大陸ゾーン
其所には彼が可愛いと言ったペンギンが間近で見られる水槽があった
チラリと彼を見遣れば真っ直ぐ水槽に向かい合いキラキラ輝く瞳でペンギンを見ていて私からしてみればペンギンよりも彼の方が可愛い