第137章 夜更かしのヒトコマ
12月07日
居酒屋のアルバイトを済ませて二人帰宅した
カラオケの翌日は流石に早寝に成ってしまったが彼と過ごしたい一心で其れでも普段より一時間程早い程度だった
そしてその翌日の今日
またしても『夜更かし推進委員会』は始動する……
「イルミさん!元気ですかー!」
「……うん」
少ししゃくれてしまった顎を気付かれ無いように元に戻す
「………ゲームしません?」
「……良いけど」
気取られ無くて良かった。
日本人鉄板物真似を即座に抹殺した私はゲームのコントローラーを手渡した
「Wi○です!今からスポーツします!」
「………。」
めっきり遊んでいないゲーム機は少し埃を被っていたが気にしないでおく
手渡されたコントローラーを繁々と眺めていた彼はゲームとスポーツというキーワードが上手く当てはまらない様で微妙な表情を浮かべていた
テレビ画面を切り替えて隣合って座る
「まずはイルミさんのミーを作りましょう!」
「ミー?」
私の言葉を小さく繰り返した彼が可愛すぎてニヤっとしてしまう
「イルミさんのゲーム内の分身です!」
「ヨシヒコみたいなもの?」
「はい!」
以前二人で夢中に成ったドラ○エを覚えていたらしく彼は早速ミーが何なのか理解したらしい
顔のパーツや髪型、肌の色等を選んで彼にそっくりなミーが出来た
彼はデフォルメしやすい顔立ちなのかもしれない
「イルミさんのミー完成!イルミーですね!」
「………。」
私の下らないギャグに冷ややかな視線を送る彼に気付かないふりをしてゲームを始める