第128章 ポッキーを意識する話
しかし、しかしだ。
ちょっとくらい魅力的に感じて貰えたらなんて思うのは私が欲張りなのだろうか
今更ながら自身の魅力の無さにげんなりしている
襲ってほしいとは言っていない、私は彼と小鳥の様なキッスがしたい。
あの日見た夢が忘れられないのだ
彼が帰って来たあの日
私は彼のマッチョな腕に抱かれて優しいキスを貰う夢を見た
(…………もぅ………そんなん………きゃーーーーーーーーッ!!!)
テレビを付けた彼は座椅子に腰掛けて何時もと変わらずテレビを見ている
私はそんな彼の横顔をガン見する
…………いつ見ても恐ろしく整った顔立ちだ。美形過ぎて逆に引く。
彼の唇を見詰める
(プックリセクシー………)
「………変な顔だね。」
「!!………失礼な事言わないでくださいよ……」
気が付けば此方を向いていた彼は呆れた表情を浮かべていて即座に視線を反らす
………………………キスしたいのは事実だが高望みが過ぎる事は重々理解している。
実際大量にポッキーを買ったって言い出す勇気は愚か、彼に提案されても狼狽えた挙げ句出来る気がしないのだ
…………そう………
大量にポッキーを買い込んだのは只の自己満足に過ぎず、私に出来るのは精々妄想に浸るくらいだろう
勿論魅力的に感じてもらいたい!とは思っているが其れとポッキーゲームは直結しないし
千歩譲って私がポッキーゲームを持ち掛けたとして彼がノリノリでゲームに参加しても違和感しか無い………