第126章 平凡なケーキ
「あの、明日イルミさんの誕生日会しようと思って、クロロさんもいらっしゃらないかと」
『誕生日会?あいつの……?』
「はい!」
『……俺達は友達とは違う。馴れ合う様な事はしたくない。』
「旅行行っといてよく言えますね」
『…………プレゼントなんて選びたくない。どうせ表情変えないだろうし喜んでるか解らないじゃないか……』
「……そっちが本音ですか……。せっかくご馳走作ろうと思ったんですけど……解りました」
『………行く。』
「え、」
『手料理に飢えてるんだ。行く。』
「…………そうですか!ありがとうございます!時刻はラ○ンで伝えますね!」
『了解。明日な』
「はい!また明日!」
渋っている様子から無理かと思ったが了承を得られた
「クロロさん来ます!」
「聞こえてたよ。」
なんて興味無さげな彼とは裏腹に彼を祝える事が嬉しくて私はずっと明日の事ばかり考えていた
_________"
翌日
私は仕事を済ませると真っ直ぐにイ○ンに向かっていた
彼処ならプレゼントからケーキまで一発に揃えられる
昨日考えに考えまくった挙げ句プレゼントはマフラーにしようと思う
考えた割に冬の王道プレゼントだが手編みとは行かないものの大好きな人にマフラーをプレゼントする、という行為に憧れているのだ
スニーカーなんかも考えたが彼が元の世界へ帰ってしまう時にスニーカーを持って行く姿はなんだかなぁ……と思った
マフラーにしろスニーカーにしろ置いていかれるかもしれないが。