第121章 妄想女子と勘違い
どう切り出すべきか言い淀む私だが彼は此方をチラリと見たっきり視線を合わせ無くなった
「はぁ……やっぱり。」
「……いや、……違うんです……」
「何が?」
私の変態性に引いてしまったに違い無い彼に説明をしようと口を開くと冷たい口調が響いた
「俺今日わざと仕事に行ったんだよ?沙夜子が時間作れる様に」
「え……!?そうやったんですか……でも……なんで?」
私が変に隠してしまったせいで彼の休日を減らしてしまったのだと考えると気分は沈む
それと共に何故わざわざ彼がそんな気遣いをするのかも理解出来なかった
「だって俺がいると邪魔でしょ。」
酷く冷たい声色
彼は決して此方を向かず食事を続ける
「…………えっと……邪魔とか「兎に角、俺に気を遣わなくても良いから。出て行って欲しい時はそう言いなよ。じゃなきゃ気が散って話しも出来ないでしょ」
「…………話し…………?」
私の言葉を遮って続けられた言葉に私は頭が疑問符で一杯に成った
話し………?私は確かに相当頭があれかもしれないが流石に妄想したイルミさんとお喋りを始める程クレイジーでは無い
そんな事をするくらいなら本人に話し掛けまくる。
しかし彼の目に私は其れ程危なく映っているのだろうかと思うと弁解せずにはいられなかった