第121章 妄想女子と勘違い
確かに今の私は挙動不審だしそう思われても仕方がないかも知れないが決して疚しい物でも無い動画を見ていただけなのにそんな風に思われるのは何だか釈然としない……
コーヒー片手に座椅子に座りテレビを見る彼を盗み見ながら私は決してこの変質的な趣味を彼に悟られまいと誓った
(…………絶対に引かれる………)
何せポルノを観賞していると間違われる程ニヤけているのだから………
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翌日
土曜日だが彼は仕事だと言っていたので布団から出ずに早速動画を再生する
ハロウィンの時の彼の姿を思い返しながら妄想すればとにかく萌えが止まらなかった
家事の合間に動画観賞、食事をしながら動画観賞、気が付けば夕方を過ぎて外は暗く成っていた
夕飯の支度を済ませて彼を待つ間も動画観賞と、趣味に充実した1日を送った
帰宅した彼と隣り合わせで食事中彼は徐にテレビを消す
「?」
丁度クライマックスに迫っていたアラ○ンが突然真っ暗に成り部屋には静寂が訪れる
ジ○リは良くてもディ○ニーは彼のお気に召さ無かっただろうか……なんて困惑していると
「沙夜子さ………俺に隠してる様だけど、バレバレだよ」
「え……!?」
なんて確信めいた言葉を投げ掛けられた
隠しているけどバレている………彼の言葉が意味するものはひとつ
…………私の最近出来た趣味だ。
私は別に彼に対して隠し事なんて其れ以外見当たら無いしバレバレという事も昨夜の会話から推測出来た
彼の色々なコスチューム姿を妄想して其れを動画の様に踊らせる妄想をしている等という変質的な趣味を彼に悟られていると思うと冷や汗が流れると共に顔が熱く成った