第115章 バブルバス
10月のある夜
私達は夕飯を済ませて録画していたアメ◯ーークを見ていたのだがふと思い立ちお風呂のお湯を沸かす
つい先日アルバイト先の先輩にお土産として泡風呂入浴剤を貰っていた事を思い出したのだ
掌サイズの容器に入ったピンクのパウダー、その名もh◯ney
湯船にそのまま溶かせばハチミツのようなとろとろ湯質へ早変わり
それに飽きたらシャワーを注ぐとふわトロなバブルバスに変化するという何とも楽しい代物だ
「イルミさん!」
「なに」
「今日これでお風呂入って下さいね!絶対楽しいですから!」
「………なにそれ」
「泡風呂入浴剤です!」
「………ふーん」
「なんか、普通にお湯に混ぜたらとろとろのお湯に成るらしくてその後シャワーで泡立たせたら泡風呂になるらしいです!楽しくないですか!!!」
「…………楽しいかは解らないけど」
「是非使ってみてください!」
テレビ番組が終わる頃風呂が沸いたので彼はいそいそと入浴準備を始める
「これ!忘れたら駄目ですよ!」
「うん」
彼はしっかりと入浴剤を手に洗面所の扉を閉じた
思いの外素直な彼の様子から察するに彼の世界にも泡風呂入浴剤は存在するのかもしれない……なんて考えながらも
彼が無表情に泡風呂に入る姿を想像して身悶える
(……………絶対可愛いやん………っ!!!!)