第110章 執事服の想像
彼は私が何度言ってもお弁当箱だけは自分で洗ってくれるので甘える事にしたのだ
そんな彼の背中を眺めながらニヤニヤしてしまう
何せ先程見付けた執事服を目の前の超絶美形が着こなすのだ
考えただけで萌え禿げそうになる
「イルミさんイルミさん!!聞いてください!ハロウィンハロウィン!」
「………ハロウィンがどうしたの」
淡々と洗い物をこなす彼を覗き込むと彼はやれやれといった感じで溜息を付いた
「ハロウィンの日コスプレパーティー行きましょうよ!藤木に誘われたんです!」
「は?なにそれ」
「皆でアニメコスプレしてバーでパーティーするんですって!で、イルミさんの衣装見付けたんですけどめっちゃ格好いいんですよ!絶対似合いますよ!」
「…………。」
洗い物を済ませた彼は緩く髪を梳きながら座椅子に腰掛けたので私はまるでワンちゃんの様にその後を付いて回り隣に座ったのだが勢い余ってタックルに近い
「見てください!じゃーん!黒執事の衣装です!!!このクオリティー探すの大変やったんですよー?!」
「俺まだパーティーに行くとは言って無いんだけど。」
「…………え……あ…………。」
事実彼が帰宅してから一方的に話していた私は彼の意見を全く聞いていなかった事を振り返り言い淀んでいると
「大体パーティーって何なの」
「えっと………皆でワイワ「馬鹿にしてる?そんな事は誰も聞いて無い。」
彼は無表情ながら冷たい空気を漂わせ露骨に不機嫌だと解った