第101章 何でもない日常へ
あの可愛い生き物に触りたい!!その考えを行動に移すのは早く、早足に成ったが後ろから手を掴まれてつんのめった
「!?」
「また転ぶよ」
「あ、はい。すみません」
貴方のせいで転びそうに成った、とは言えず再び絡まる指にドキリと胸が高鳴った
それと同時に彼の思考が解らなかった
何故私に触れるのだろう
彼は相変わらず無表情で昨夜の記憶が無いのか…………?とすら思ってしまうが彼が全くのスルーを通すなら私ばかり意識しているのは癪に感じた
わざと彼を引っ張り歩いて思い切りしゃがんで小さなヤギを撫で回してやった
決して手を離さない私に引っ張られ長身の彼は思い切り屈んでいるが知らんぷりをしていると彼は溜息と共に横にしゃがんだ
「子やぎですかね!ちっちゃくて可愛い!」
「島ヤギだ。大人でその大きさだそうだ」
「クロロさん物知りですね!」
教えてくれたのはクロロさんだった
フラりと消えたと思っていたら水牛車の整理券を取ってくれていたらしく爽やかに手渡された
「すみません、ありがとうございます!」
「どういたしまして」
私は暫くヤギを撫で回し、水牛車に乗った
やはり目玉に成っているだけあり沢山の人が並んでいたが整理券順に呼ばれて私達は一番水牛に近い場所に乗る事が出来てクロロさんに感謝する