第11章 恋の季節にはまだ早い
お弁当の中身はおにぎりとタコさんウインナーに玉子焼きと唐揚げにアスパラ巻き
デザートにと林檎のうさちゃんを別に用意した
(確か、大好物やったはず……)
お弁当を開いて僅かに目を見開いた様子からビンゴだ!と勝手に決め付けてみる
(一応全部手作りですからね~!)
私達は時折会話しつつも食べ進めた
赤面した顔の熱は徐々に冷めた
落ち着けと何度も頭で言い聞かせた甲斐があって一先ず安心だ
イルミさんは林檎のうさちゃんもペロリと平らげてしまった
「びっくりした俺の好きなのばかりだった」
「良かった!」
「美味しかったよ」
「ありがとうございます!そう言ってもらえると作り甲斐があります!」
(くっそ……………!!!!!!やばいすぐドキドキする。美味しかったって……!私の手料理美味しかったって……!!!美味しかったってかぁ!!!!幸せです)
そんな幸せな一時を過ごした私達(私だけかも)は公園内を歩いた
水辺を二人並んで歩いていると薔薇の花が咲いていた
薔薇の咲く季節は種類により異なり四季咲き薔薇は人の助けさえあれば冬にも花を咲かせる