第11章 恋の季節にはまだ早い
1月4日
目覚ましで起床しカジュアルなスニーカーにリュックながらもデートっぽさを意識したコーディネートにしてみた
イルミさんはVネックの黒いシャツから鎖骨がチラリと見えてとびきりセクシーだが寒いのでコートを羽織って貰った
自宅から近場にある喫茶店にて朝食を取る
昨夜の会話から家の近所を案内する事になっていたので
行き着けのお店にやって来た
ここのモーニングはトーストセット、チーズトーストセット、ピザトーストセット、サンドイッチセットとあって気分によって選べる上
トースト二枚にスープ、サラダ、ヨーグルト、ゆで玉子と付いていて量もたっぷりで安いので気に入っているのだ
「どうですか、イルミさん!ワンコインでこのボリューム」
「凄いね」
店内には憩いの場として集まったお年寄りで満員の中
金魚の水槽から上がるポンプの音が鳴っていた
イルミさんは優しいのか何なのか不満を言わない
私のオススメで頼んだミックスサンドのセットを黙々と食べ進めてペロリと平らげはしているが
(口に合ったんかしら……)