第94章 海を渡る橋
コーヒーサーバーの傍でミルクティーでも飲もうとカートリッジを眺めていたのだが見当たらず振り返ると視線に飛び込んだのは全裸のヒソカさんの姿だった
鍛え抜かれた肉体美は相当な物で一瞬美術品か何かかと思う様な姿だがありのままの姿で私にウインクを飛ばしたヒソカさんに声に成らない声を上げる
「……………っ……!!!!!!!」
「沙夜子に何見せてるの。目が腐る」
「見られて恥ずかしい所なんてボクには無いんだよ♥️」
途端にスマホを放り何処からともなく針を構えてイルミさんは飛び上がった
異変を察知したクロロさんも飛び上がりヒソカさんは奇声を発しながら全裸で飛び上がる
私はまんじりとも動く事無くチェストにもたれ掛かりただ呆然と彼等を眺める
私は一体何を見せられているのだろう………
……とんだカオスだ………
広々とした部屋を存分に使い飛んだり跳ねたりしている男達を前に私は何をすれば良かったのだろう………
朝食を取ろうと歩く道すがらも私はただ呆然としており
「大丈夫?」
と顔を覗き込む彼に作り笑いを向けた………のだが
「ほらみろ!!!沙夜子がショックで空を見てるだろうが!!!」
「だから謝ったじゃない……ごめんね?♦️」
「次やったら殺すからね」
私はそんなに虚ろな瞳をしていただろうか…………
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朝食を売りにしているだけあり、レストラン到着と同時に出された料理は驚きの美味しさだった
私と彼は和朝食をクロロさんとヒソカさんはアメリカンブレックファーストを頼んでいたのだが