第91章 出発の朝
この分だと両手に花だ!と楽観的に考えていた私だが、ヒソカさんが加わると人だかりでも出来るのでは………なんて嫌な考えが頭を過り冷や汗をかくがヒソカさんの姿は無い
「あれ………?ヒソカさんは……?」
「じきに来るだろう」
「ヒソカは遅刻癖があるんだよ。」
慣れた様に話す二人に疑問符を浮かべる
クロロさんとヒソカさんはあのマンションに二人で生活していた筈なのだが何故二人揃って来なかったのだろう………なんて考えているとヒソカさんは遅刻した事も感じさせない颯爽とした歩みでやって来た
「おはよう♥️」
「あ、おはようございます!」
「遅刻だぞ………何してた!」
直ぐに尋問に入ったクロロさんとは裏腹に
「あいつは協調性無くて嫌い」
なんて独り呟くイルミさん
イルミさんにも協調性があるとは思えないが………確信した………この三人は自由過ぎる………特にイルミさんとヒソカさんは要注意
しかしクロロさんだってまだまだ解ったものじゃない……
目立つ上にフリーダムとなるとこの先が激しく思いやられる………
全てスケジュールを握っているが故に私がこの三人を管理しきれるのだろうか………かなり不安だ……
なんて考えていると
「2週間も留守にして……まったく……」
「えっ」
「こいつ帰って来ないんだよ。」
納得の事実
ヒソカさんが家に居ないのならば此所へバラバラに到着するのも頷ける
(クロロさんも大変やなぁ……)