第84章 熱い身体とかき氷
代わりにかに道楽の動く巨大なオブジェの前で立ち止まった彼は約10分程動かなかった
………彼が何を思ったのかは謎である
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かき氷を堪能した私達は帰宅後まったりと過ごし
人混みに疲れた私は夕飯と入浴を済ませると早めに就寝した
のだが………………………………
ガサガサと布団が動く気配に緩く意識が浮上する
突然腹部に触れる感覚
(………?)
何が起きているのか半分眠ったままの私は理解出来ずにぼんやりしていると
背後から大きな温もりに包まれて心地好い鼓動を感じる
只でさえぼんやりしていた意識だがぬるま湯に浸かっている様な安心を覚えて途切れ途切れ夢を見る
再び夢が途切れたのは腹部から衣服の中に侵入する温もりが擽ったくて身動ぎした為だった
徐々にはっきりとして行く意識に彼に触れられているのだと理解した時には起き上がる事も出来ずにただ息を潜める
(え…………何…………なんで…………)
瞼を開く事もままならないままに頭は思考を巡らせる
今私は寝具に侵入した彼に背後から抱き締められ、更には素肌に触れられている
パニックだ………………
途端に体温を上げた身体、彼の鼓動を感じていた筈が今は自身の鼓動しか聞こえない
何故この様な事態に成っているのか…………
暫く横っ腹を擽る様に指先が往復していたのだが徐々に伸びる腕は胸元に迫り擽ったさは快感にも似たものに色を変える