第8章 お坊ちゃんの一般家庭訪問
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その後、イルミさんは父に進められるまま随分とお酒を飲んでいた
弟は元々社交的なのでムードメーカーとして充分場を盛り上げてくれた
母は……舞い上がっていた
夕方頃にそろそろお開きという事になり実家を後にする
「また来いよ」
と言った父は多分イルミさんを気に入った様だった
長く伸びる影が2つ並ぶ
「イルミさん、お疲れ様でした!ありがとうございました!」
「別に疲れて無いよ。仲が良いんだね」
「はい!あ、弟馴れ馴れしくてすみません…」
「俺も弟がいるから平気」
「そうですか?私はひやひやしました」
「………」
「……イルミさん?」
いきなり黙りこくったイルミさんを仰ぎ見る
「…すぐ敬語に戻っちゃったね」
「え!……あぁ、そうですね」
「敬語だと執事と同じ感覚になっちゃうから辞めてほしいんだけど」
「善処します……敬語は癖みたいなもんなんです。これから頑張ります」
脳内に小野◯輔さんのまっがーれ↓スペ◯タクルのサビが流れる中笑顔で答えた
(なんか、イルミさんから距離縮めてくれたみたいで嬉しい!………正月休み中何しようかなぁ~)
呑気に見上げた空は綺麗な橙色だった