第70章 未来について
彼の食べ物へ対する悪くない、まぁいける、等の少し強気な発言は想像を上回った際に用いられる事が多く素直に美味しいと言う際は本当に口に合い感心している
……………と独自に分析している私は一安心だ
………まぁその分析が間違っている場合の事は考えないでおこう
テレビのグルメロケで映るたこ焼きを観ながら夕飯はたこ焼きだな……と昼食を取りつつ考えている食い意地の張った私はあっという間に皿を空にした
行儀はかなり悪いが薄くなったそうめん汁をなんとなく飲み干していると彼も私を真似て飲み干してしまった
「ごちそうさま」
「………はい……ごちそうさまでした」
(………普通は飲まないんです……とは言いにくい………)
こうして真実を押し黙った私は上流階級の彼が庶民に染まる瞬間をひしひしと痛感したのだった
(…………イルミんには是非上品なままでおってもらいたいし…下品な行動は慎まないと…………)
自身には到底無理な事を固く決意しつつ洗い物を済ませた
____________"
暫く録り溜めた録画を消費してゴロゴロとし
彼は入念に針を磨いたりと日課の武器の御手入れをしていた
どれくらいそうしていたのか
ふと気が付くと日が傾いており驚いてしまう
夏場は日が長い為に予想よりも時間が進んでいる、なんて事が多々ある。今が正にそれだった
昼食で空っぽの冷蔵庫を思い返し買い出しは必須だ