第7章 新年のご挨拶
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「出発ー!って……えっ!!イルミさん上着羽織ってください!」
イルミさんの滞在期間を知った私は四季の豊かな我が国を沢山楽しんでもらう事を心に決めていた
実家に行く前に初詣に行こうと誘ったのだ
イルミさんは初詣を知らない様子だったが黙って頷き、さて出発という時に目にしたイルミさんの姿は白いシャツに黒のパンツのみの出で立ちだった
「対して寒くないし平気」
「っ……季節感大事!!流石ゾルディック、寒さにも耐性あるんでしょうけど見てる私が寒いから宜しくお願いします!」
「……わかったよ」
イルミさんは彼専用段ボールpart2から黒いロングコートを取り出し羽織った
(なんという事でしょう………カッコ良すぎる………っ)
すらりと長く伸びる手足と軽く後ろに纏めて結われた艶やかな長髪はスタイリッシュでアダルトな雰囲気を醸し出していた
私も気分はデートだ!とメイクして髪を軽くセットしているものの見劣りする事間違い無しだ
(仕方ない。そればっかりは仕方ない。)
努力しても到底釣り合わないのは仕方のない事だが、努力しないよりはマシだと気を取り直した