第66章 ショッピングへ行きましょう!
無事に会計を済ませて次いで私の物を大量に水着が並んだ一角で選ぶ
彼にはやはりブランドをと思うが自身の物等正直安物で良い
ずらりと並んだ鮮やかな水着を眺める
(出来るだけバストアップ出来てお尻がはみ出したりしやんやつ…………)
その中でしっかりとニーズに合っていた黒のビキニを手に取る
トップからレースがあしらわれてタンキニビキニの様になっておりお腹が多少むにむにしていても誤魔化せそうだ
それにヘソの辺りまで伸びるレースは身に付ければ肌が透けて見えて私に足りない色気を手助けして演出してくれる様にも思う………
私は即刻購入する事にした
「私これ買ってきます!」
「試着しないの?」
「女性は出来ないので……」
「……そう」
じっと腕組みをして私の背中を見詰めていた彼に告げて手早く購入し次いで夏に欠かせない浴衣コーナーへ足を運んだ
私は母が着ていた物や自身で昔購入した物が有るので充分だが折角なので彼の分を購入したかった
(………だって………浴衣とか………絶対似合うに決まってる!!!)
彼の背丈を考慮しつつ選んだのは竹縞ネイビーにグレーの帯がセット売りされている物だった
彼には悪いが浴衣は高い………旅行料金も貯蓄している今夏の様々なイベントを前にそこまで奮発は出来なかった
下駄も浴衣に合わせて鼻緒がネイビーの物をチョイスする
………彼の足のサイズに合ってくれれば良いが……
此処でも直立不動で私を待っている彼の元へ駆け寄る
浴衣に関しては綺麗に包装されているので柄や色味を見てもらい下駄を差し出した
「浴衣はサイズ大丈夫やと思うけどこっちが問題かなと……」
「うーん」
彼は辺りを見渡すと試し履き用の椅子へ腰掛けてスニーカーと踝ソックスを脱ぎ下駄を履いた
出来るだけ大きめをと持ってきた下駄は少し踵がはみ出しているが
小学校から中学を卒業する迄茶道と華道を嗜んでいた為に少しだけ知識があり下駄の正しい選び方としては少し踵がはみ出すくらいがベストだと知っていた
少し小さい、と訴える彼に其れを伝えると
「沙夜子は馬鹿だけどたまに物知りだよね」
何て失礼な言葉を浴びせられて私は苦笑いを返した