第6章 酔っぱらいと大晦日
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すき焼きはすっかり片付けてちゃぶ台の上にはおつまみにと買ったチーズとわさび柿ピー。
お酒はロング缶を4本ずつ空にして、すっかり気を良くした私がワインのコルクを抜いて二人分のグラスに注ぎ入れている
「……飲み過ぎじゃない?」
「全然ですよ!それにいっつも飲む訳じゃないんやから年越しくらい飲ませてください」
「俺は良いんだけどさ」
今までテレビから視線を外さなかったイルミさんが私を見る
「大丈夫なの?」
「大丈夫ですよー!」
正直かなり酔っているが久々のアルコールのせいか独りきりで無い夜と隣に居るイルミさんの存在にかなりハイテンションになっていた
やけに尿意が襲うのが酔っ払た証拠だ
「トイレ行きます!」
「報告しなくて良いよ」
呆れた様な溜息が聞こえた気がした
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23時を過ぎた頃空になったワイン瓶を片付ける私はすっかり出来上がっていた
視界は霞み足取りもフラフラと覚束無い
一方イルミさんは全くもって酔っ払っている様子は無かった
「イルミさん強いですね~!」
「訓練してあるからこれくらいじゃ酔わないよ」
「お酒も訓練するんですかぁ、大変やなぁ……」
「別に普通だよ」
テレビそっちのけでイルミさんをガン見しつつ話し掛け続ける私は絡み酒というやつだろう