第55章 高層マンション
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その後二番手で広々としたお風呂を借りたのは私だった
ボタンひとつでミストが出たりジャグジーになったりと楽しくてつい長湯したくなるが家主の二人がまだなので足早に浴室を後にする
入浴を終えて身に纏ったのは三人の中で一番平均的な背丈のクロロさんのスウェットだが
当然ながら私には随分大きくて上だけで事足りるのでは無いかと思う
しかし、そんな大胆な出で立ちで超絶美形お三方の前に出て行く訳にはいかないのでズボンも履くが………正直ブカブカでずれる
自宅の柔軟剤と異なる香りに変に緊張してしまうのは致し方無いとして、意識していると思われるのはこの上無く恥ずかしいので毅然とした態度でリビングへ向かった
イルミさんは起きて待ってくれていた様で私が上がるなり
「もう遅いし眠ろう」
と腕を引っ張るので声を張り上げる
「お風呂ありがとうございました!おやすみなさい!」
「あぁ、おやすみ」
「……ゆっくり休んでね♦️」
二人は少し驚いた様に私達を見送ってくれたのだった