第55章 高層マンション
二人の至れり尽くせりぶりに戸惑いを隠せない
No.1の座は伊達では無い。私は所謂夜の華やかなお店に行った事は無く男性に女性として丁寧に扱われる事に慣れて居ないというのもあるのだが
クロロさんはさりげなく自然な所作で私の手にあったグラスを取り上げ
ヒソカさんは様々なお酒を妖艶な笑みを称えながら見せてくれる
(ぬふぅぅぅぅぅぅぅっ………!!!二人共イケメン過ぎる…………ッ!!!心臓発作で死ぬッ!!!マジで幸せ者過ぎて誰かに殺される………!!!!ありがとうございますッ!!!)
私は荒ぶる脳内とな裏腹に声を裏返しながら
「赤ワイン頂きます!」
と答えるのが精一杯で
その言葉で二人が動くのを見て私は何をするでも無いのだがソファーから立ち上がりそわそわしていた
「そんなに気を使わなくても♥️」
なんて言いながら
クロロさんが新たに出してくれたグラスにヒソカさんが高そうな濃い色のワインを注いでくれる
まだ一口も味わっていないが二人の雰囲気だけで酔ってしまいそうだ
「召し上がれ」
極め付けにクロロさんは綺麗に盛り付けられたチーズやクラッカーを持ってきて私の前へ差し出すものだから妙に緊張してせっかくの赤ワインの味は全く解らなかった