第55章 高層マンション
私はすっかり照れてしまいいつもなら、こんなお客さんが来た!等と騒がしく無意味な報告を繰り広げるのだが黙りこくってしまっている
チラリと彼を見上げると彼も此方に視線を向けていて目が合うが
「緊張してる?」
と、図星をつかれて視線を外す
彼の瞳は何でも見抜いてしまいそうで時たま酷く恐ろしい
「……あはは……何の事ですか?」
「何って、クロロとヒソカの家に行くのに緊張してるのかなと思ったんだけど…違う?」
ドキドキのシチュエーションが展開されてすっかり頭から抜けていた…………脳の奥に引っ込んでいた本日の予定を思い出す
沖縄旅行のスケジュールを表にまとめていた私はその後修正に修正を重ねて微調節し
やっと完成した予定を元にフリープランの予約を完了させた
そして旅のしおり同然の手書きスケジュール表と予約完了の用紙をプリントアウトして二人に手渡しに行く約束を取り付けていたのだった