第6章 酔っぱらいと大晦日
翌日12月31日
つまり、大晦日である
朝から部屋を掃除して
お昼はオムライスとコーンクリームスープを作って二人向かい合って食べた
そして18時30分
"ガキ◯使いやあらへんで~!"
テレビからとても楽しみにしていた年末スペシャルが始まった
ここ三日間向かい合って食事をしていたが、そうしてしまうとテレビが見えないので少々窮屈ながら隣並びに座っている
「では、イルミさん乾杯!」
「乾杯」
実の所、私は大の酒好きである。
決して強い訳では無いがとにかく好きなのだ
私はハイボールをイルミさんには定番のビールを手渡して乾杯した
購入の際にアルコール類は好きかと問うと、普通かな、と返されたのでとりあえず色々な種類を購入した次第だ
(イルミさん飲まんかったら私が飲んだら良いし)
ちゃぶ台の上にはすき焼き
既に生卵を溶いた茶碗がスタンバイしていて
グツグツと音を立てて良い匂いが立ち込めている
「すき焼きですよー贅沢ですよー。年末にしか食べませんから!」
「そうなんだ」
「イルミさんと違って平民ですからね。あ、因みに年末しか食べないのは私だけかもしれません…… イルミさんはすき焼き好きですか?」
「ジャポンの料理だって聞いた事はあるけど食べた事は無いかな」
「初すき焼きですか!」
「うん。そもそも生卵を食べる習慣も無いし」
「えっ…!そうなんですか…… じゃあ卵かけご飯も知らないんですね」
「卵かけご飯……?知らない。」
「今度食べましょう!庶民の味方!たまに無性に食べたくなる味です」
「ふーん」
今度卵かけご飯を作ろうと心に決め
(作るって言うて良いんか謎)