第50章 居酒屋来店
と、クロロさんは徐に席を立とうと腰を浮かす
酔って幾分もトロくなった頭だが、イルミさんの忠告を忠実に守ろうとしているのはやはり彼への恋心が故に失望されたくなかったからだろう
「俺ちょっとトイ「私トイレ!!」
クロロさんの言葉を遮りガタリと音を立てて席を立つ
「え、あの俺結構「やばい。漏れそうやから!!漏れるで!!漏らすで!大変やで!!」
彼は本当にピンチの様で困った様に言葉を紡ぐが負けじと再び遮って女としてはあるまじき言葉を連呼した
「……先どうぞ」
クロロさんはドン引きした様子で席に付くヒソカさんは驚いた様子だったがクツクツと喉の奥で笑っていた
「そう言えばここって駅ビルの中なんだし他にもトイレ在るんじゃないの?♦️」
「確かに……俺も行ってくる」
「ほんまやん。一緒に行きましょう」
「え」
「え♦️」
二人きりに成るまいと勢いだけで何の策も練らずに叫んだがヒソカさんの言葉に乗っかる
「ご案内しますよ。行きましょう」
「あ、あぁ……」
私はクロロさんの腕を強引に引っ張り駅ビル内の御手洗いへつかつかと歩いた