第43章 他愛ない会話
此方も大好きな作品で
三十路に差し掛かった主人公が繰り広げるラブストーリーはふんだんにコメディー要素を含み型にはまらない非常にチャーミングな人柄は女性なら憧れてしまうのではないだろうか
しかしすっかり忘れていたが画面には過激では無いもののベッドシーンが繰り広げられ
…………非常に気まずい………
「………」
「………」
先程までゲラゲラ笑っていた私だったが思わず無言で固まる
チラリと隣を見れば彼は平然と酒で喉を潤し何でもない顔で画面を見据えていた
(…………これはフィクション………意識せんとこ………)
ハッピーエンドで終わったラブストーリー
「どうでした?」
「良かったんじゃない」
「ですよね!!これも大好きなんです!最近3も出たんですよ!」
「ふーん」
彼がどう感じて2つの作品を良かったと言ったのかは解らないがお気に召した様で私としては満足だった
____________"
「…………イルミさん」
「何」
後部座席に敷いた布団に二人並んでくるまるが足先が冷えてぶるりと肩が揺れる