第43章 他愛ない会話
直ぐに眠ってしまうにはまだ時間が早く彼は運転席、私は助手席に座りお酒を片手にコンビニで買い込んだおつまみを食べながらDVDを見ている
『パコと魔法の○本』
私の大好きな監督さんの作品で何回も見ているのだが
可愛らしい世界観と描写、ユニークな登場人物達に楽しい音楽で次々進むストーリーはユーモラスながら最後には涙が止まらない物語になっている
エンドロールが流れる画面を前に何度も見たはずが酒の力も手伝ってか私は涙が溢れて止まらなかった
「うう"っ………ぐすっ………」
「……………」
車内には私の鼻を啜る声だけが聞こえる
「どうでした?」
「良かったんじゃない?」
「ですよね!もーめっちゃ好きなんです。心が洗われる気がします」
「それは思わないけど」
「……………」
何だかんだで二枚目
『ブリジッ○ジョーンズの日記』