第42章 釣り上げましょう
「とにかく!行きましょう!魚釣るで!」
「………」
昨夜の記憶を遡る
私達はせっかくの連休に何をしようか話し合っていた
「イルミさん何したいですか?」
「相撲」
「え、……もう一回お願いします」
「相撲」
「なんで……?」
「テレビで見てね。沢山の技があるし暗殺者としてはマスターしておきたいよね」
「………無理ですね」
「俺知ってるよ沙夜子は女だから土俵に上がれ無いんでしょ」
そういう問題では無いのだが
斜め上に天然発言をして得意気な表情を浮かべる彼に1から説明をするのも骨が折れるので
「そうです。だから相撲は無理です」
と真顔で言っておいた
「沙夜子はやりたい事無いの?」
「うーん」
私が悩んでいると代わりに
「………釣り」
と彼が答えた。
(私に言わす気無いやん………)
「釣りですか。……そう言えばイカダとかいう所で海の真ん中で釣り出来るみたいですよ!行った事無いけど」
「ふーん」
無関心な返答をする彼だが明らかに瞳が輝いていて思わず微笑んでしまう
「じゃあ釣り決定で!」
「うん」
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