第41章 耳と歯形
どれだけの時間そうされていたのか息が上がりそぐわない声を上げぬ様に必死だった
漸く解放される頃には壁に体重を預けてへたり込み荒い息を整えるのに精一杯で
「これからはヒソカと二人きりになったりしないでね。」
「……」
淡々とした声色に見上げれば伏し目がちに此方を見下げて口元を拭う彼と視線が交わりこくこくと頷いた
「さ、夕飯にしようか」
未だへたり込む私を他所に何事も無かった様にぱん、と両手を叩いた彼に戸惑いながらも真っ白になった頭では巧く思考は回らず
私は熱に浮かされ全く味のしない夕飯を食べた
__________"
「もしもしヒソカ」
『やぁ♥️』
「お前殺されたいの?」
『クックックッ……何の事だい?♦️』
「人の恋人に手出すなんて馬鹿みたいな真似して。串刺しにされたい?それとも針人間になりたい?」
『嘘を付くなんて酷いじゃないか……恋人なんかじゃないでしょ』
「…………」
『やっぱり♥️』