第40章 オトモダチ?
少年誌であれだけ露骨な表現がある彼には失礼ながら変態のイメージがあり
男女問わず何でもいけちゃう。みたいなイメージすらある
「…………近いです」
「そう?♥️」
「離れてください」
「ヤダ♦️」
「……………」
拒否を含んで発言したつもりだったのだが彼はニヤニヤしたまま脚と脚が密着する程の距離に腰を下ろす
ここは私が距離を取ろうと腰を浮かそうとして異変に気付いた
「?!」
「クックックッ……♥️」
脚を動かそうと身を捩るがピクリともせず隣の彼の仕業だと直ぐに解る
伊達に原作を読んではいない
彼の念能力バンジーガムで張り付いているのだろう
………見えないが………
「放してください!」
「どうしようかな♥️」
覗き込む様に接近されるものだから必死に仰け反るが抵抗虚しく直ぐに壁へ行き当たり頭の両横に手を付かれ、彼と壁の間に閉じ込められる
じわじわと距離を詰める彼に動かない脚がもどかしい
もう一息で唇と唇が触れ合いそうな近距離で頭を過るのはキスするならイルミさん以外嫌だという事で
じわりと滲む涙から咄嗟に横を向くと耳元に柔らかな感覚が触れて肩を揺らす
「っ………!!」
「君には興味があるんだ。仲良くしてね♦️」
わざとらしくリップ音を立てて柔らかな唇に耳朶を挟まれ吹き込まれた息にぎゅっと瞼を閉じて涙が頬を伝う