第40章 オトモダチ?
5月1日
沢山の祝日に託つけて8連休を取った私とは違い平日の為出勤するイルミさんを見送る
無表情に背中を向け颯爽と出て行った彼は旅行の際に見せた妖艶で愛欲的な彼とは別人なのでは無いかと思わせる程淡白で今では夢か幻かはたまた自身の願望が見せた幻想の様に思える
思い返せば"色々我慢してる"なんてとんでもない台詞を真っ直ぐに自身を見据えて呟かれては揺らがなかった訳では無かった
しかしいずれ居なくなると解っていながら身を委ねるのはあまりにも切ない
自身に注がれた不適な視線や直に肌と肌が触れ合った感覚が巡り振り返す身体の火照りに自身の両肩を抱き寄せる
(一人で何考えてるんやろ………)
もしかすると自身で思っているより自分は淫乱なのかもしれない
不穏な思考を振り切る様に頬をパシパシと叩き
気を取り直してココアに口を付ける
今日と明日さえ乗り切れば彼もまた連休の為、早速ドライブにでも行きたいなぁなんて考える
そう言えばヒソカさんにもボク達四人でお出かけしよう、なんて言われていたな……
大勢で遠出するなら夏の海なんかは如何にも楽しめそうだ
しかし水着を美形三人に見られるのは平凡な体型の私にはリスクが高い様に思った
(…………ダイエットしよう…………)
_____________"
「こんにちは♦️」
ねっとりと粘着質な声で耳元で囁かれて瞼を開く