第37章 宿の男女
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1日目の観光を終えて宿で寛ぐ
本格的な中庭が窓から望める部屋には露天風呂が付いており、大浴場が苦手な彼でも楽しめるだろう
夕飯も豪勢でお酒も進んだ
「………イルミさんは何処が一番良かったですか?」
「全部良かったけど人が多いよね」
「連休ですからね~。いっぱい写真とりましたよ!121枚!」
「凄いね」
ぽつりぽつりと会話をしつつお猪口を傾けていたが先に入浴を済ませてゆっくりとお酒を楽しもうと言う事になった
「先どうぞ!」
「うん…………ねぇこれどうやって着るの?」
「あぁ、これは」
浴衣を片手に首を傾げる彼に自身が服の上から羽織って着て見せた
飲み込みの良い彼だ
直ぐに着こなすだろう
露天風呂へ向かった彼の背中を見送りつつ浴衣姿の彼を想像してニヤニヤが止まらない
実物を見てしまったら気持ち悪く笑い出してしまいそうだ
彼が上がる迄の間に私は変に意識してしまい随分酒を煽ってしまった