第36章 そうだ京都へ行こう
「俺も行く」
予想外の返答に二人で雑貨屋さんに入った
和柄があしらわれた綺麗なかんざしが目に止まる
持っている浴衣に合うブルーと紫の花に惹かれて手に取るが値札を確認して肩を落とした
(予算オーバー………)
その後も店内を見て回ったが目ぼしい物は無く店を後にしようとした時彼が立ち止まったのでツンのめる
「?」
「さっきの欲しいんでしょ」
「……?かんざし?」
「買ってあげるよ」
「えっ!良いですよ!」
「良いから」
彼は淡々とした様子でかんざしを購入した
「はい」
「ありがとうございます」
「どういたしまして」
彼からの思いがけないプレゼントに笑顔を返した