第27章 星を見るのも乙なもの
1階【電気とエネルギー】
ここには電気を起こすサイクリング発電機やジョギング発電機等が並んでおり
体験型の物は俄然やる気になる私が先程と変わらず片っ端から試してみる
しかし、サイクリングはペダルが重くジョギングも普段運動不足の私にはキツイ……
私の頑張りでは微々たる電気しか生み出せず彼に託してみる事にした
「これめっちゃしんどいです……イルミさんやってみて…」
彼は無言ではあったがジョギング発電機で走り始めた
凄いスピードで走っていると一目瞭然で解る程、設置された電球は煌々と光り出す
「流石です!凄い!」
「普通だよ」
私が拍手するともう良いか、と言った感じで彼は発電機から降りた
その後も手回し発電機も彼に頼んで回してもらい
まさか本当に付き合ってくれるとは思っても居なかったので自ずと笑顔が増えた
私達は気が付くとそれなりの時間を費やして展示場をコンプリートしていた
しかしプラネタリウム上映までまだ一時間近くあり
入り口付近にあったカフェレストランで時間を潰す事にした
食事時は遠に過ぎているので静かな店内でまったり過ごす
彼はホットコーヒー私はオレンジジュースを飲み、パンケーキを注文した
「イルミさんお仕事の調子は如何ですか?」
「順調だよ」
「良かった!」
「資材も工具も軽いし楽勝」
「…………まぁ、イルミさん力持ちやもんね」
「沙夜子と比べたらね」
(地球上の誰と比べてもやと思うよ)
「そう言えばイルミさん欲しい物とか無いんですか?」
「なんで」
「せっかく働いてるんやからお買い物したら良いのに」
「うーん。考えておくよ」
思考を巡らせる様に視線を落とす彼
彼が何を買うのかは想像も出来ない
ある意味楽しみだ
暫くしてパンケーキがやって来た