第27章 星を見るのも乙なもの
3階【身近に化学】
4階とは雰囲気が異なり鉱石や水晶が並んで展示されていた
照明に照らされてキラキラと輝く石は女性なら誰でも惹かれるのでは無いだろうか
解説を読まずにただ石を眺めていると此処まで特に会話の無かった彼に声を掛けられた
「好きなの?」
「はい、キラキラしてて綺麗やし」
「沙夜子は光り物が好きなんだね」
「あー……確かにそうですね。イルミさんは?」
「別に普通」
「男性ですもんね」
「………」
「………?」
彼との会話は結構突然終わったりする
彼はお喋りな方では無いしマイワールドに浸りやすいタイプなのかもしれない
その他、プラスチックの種類や
香りを嗅いだり出来る体験型の展示等を見て回る中
彼が一番繁々と眺めていたのは宇宙服の展示だった
私も以前宇宙○弟のアニメ放送を見ていたので少しテンションが上がって宇宙服とのツーショットを撮ってもらった
勿論彼のショットも忘れずに
2階【おやこで科学】
このフロアもまた他とは雰囲気が違いピタゴラスイッチの装置の様な物が沢山あり精神年齢低めの私には楽し気な空間が広がっていた
「おぉ!凄い!見てみてイルミさん!」
なんて言いながら片っ端からボタンを押したりレバーを引いたりして行く
その度にボールが転がったり電気が付いたりするのが楽しかった
その間彼は私を一歩引いた所で見ていたが
彼が楽しめたかどうかは不明である